南魚沼をみて、信越自然郷を思う④今成漬物店


 
A級グルメの登録店舗は飲食店やホテルだけかと思いきや、加工品も認定されています。今成漬物店さんも登録店です。蔵をご案内いただきましたが、使用しているのは木桶。職人さんは高齢化し、減ってきてしまっているそうですが、なんとかつくり続けていただいているそうです。その木桶の並ぶ風景の美しいこと。
 
漬けるのは、八海醸造の酒粕を使った粕漬け。酒粕も、お酒のスペックごとに、これは大吟醸粕、こっちは純吟の粕など、商品に応じて使っています。届いたばかりは乳白色の酒粕を、砂糖や塩を加えたうえで熟成させていきます。この熟成具合が熟練の技なんだそう。いい色合いに仕上がらないと、今成の漬物にはなりませんと職人さん。蔵でその自慢の酒粕をひとなめ。うまい!!これでご飯ないしはお酒が何杯でもいけそうです。この抜き粕を売ってほしい。
 
なす、きゅうりはもちろんのこと、わらびや金糸瓜の粕漬けも。金糸瓜の粕漬けは初めてみました。わらびなどの山菜は名人が摘んできてくれるそう。大きくなりすぎたものだめで、程よいサイズのものを収穫してくれます。野菜も含めて顔のわかる生産者だからこそ、厚い信頼のもと、良質な素材を入荷していただいているそうです。
 
さて、そのあとは母屋に通していただき、お漬物の試食です。その母屋のすばらしいこと、黒々と使い込まれ、磨き込まれた柱や梁が圧巻。昔ながらの密集した商店街に位置するため、1階は大きな窓が取れず、やや薄暗い印象です。そのかわり多くの家が2階に客間を設けているそうで、対照的な明るい空間。
 
そして、ひとりひと皿ずつ御膳に出していただいたお漬物。食材、作り方、味はもちろん、抜群に良いのです。美味!しかし、このおもてなしがあって、その印象は格段に変わります。「人」「心をくばること」そして「空間」の大切さを身にしみた見学でした。わが事務所もきちんと生かしてあげないと。
 
お土産に粕漬けを購入。食べるときに拭き取った粕も余さず使ってくださいねと女将さん。「豚やイノシシ漬けたらおいしいわよ」と、帰りの車のなかで参加者で食のプロの阿部さんや仲山さん。ふむふむ、年度末の忙しさにのまれて、友人にもらったイノシシがまだ冷凍庫で眠っている…あの子を漬け込んでみることを決めたのです。(緒)
 
美しい粕

 
よけると…金糸瓜の粕漬け 

 
2階の客間