飯山の週末③「いいやま広小路」

飯山の週末の最後は、国の登録有形文化財である飯山復活教会が建つ「いいやま広小路」で行われていたちょっと早いハロィンパーティへ。飯山市は寺のまちとして知られていますが教会がひとつ、まちなかにあるのです。飯山復活教会という日本聖公会中部教区の教会で、銘酒水尾を醸す田中屋酒造店や、スイーツの名店パティスリーヒラノのすぐ北側に建っています。この教会をシンボルに、地域をよりよくしていきたいという思いから、2013年から水尾の田中社長を会長に地域のみなさんが活動されてきましたが、誘われるがままに仕事でもなんでもないのに毎月その会議「いいやま広小路会議」に出かけ、遅くまで飲んで語る会におじゃましていた時期がありました。町の人がみなさん熱心で、上品で、とても楽しい時間でした。
 
教会が文化財に指定されたのも、この会議の賜物ですが、ここから生まれたのがハロィンパーティです。2014年11月に開催された、いいやま広小路「再生」トライ・イベントから発展してハロウィンパーティになりました。この催し、子どもたちの時間にはヒラノさんのスイーツ、大人たちの時間になると水尾さんのお酒やエルフさんのコーヒー、食堂なかまちさんのオードブルが提供されたり、信徒の金子さんご夫妻のライブなど、地域のみなさんがやれることをやれる限りやってみんなで楽しむ催し。毎年なぜか雨降りなんですが、それでもアットホームな空気がとても心地のいい場所で、来られるときにおじゃまして純粋にお客さんとして楽しませていただいてきました。今回はぎりぎり飯山高校合唱同好会と、弦楽器部の演奏に間に合って、水尾を飲みながらゆったり。向こうのテントでは仮装をした子どもたちがにぎやかにお菓子を食べ、こちらのテントでは水尾やコーヒーを飲みながら演奏や会話を楽しむ大人たち。
水尾の田中社長がいつかの会議で「子どもたちに帰ってこいと言える場所、子どもたちが帰ってきたいと思える場所、そういう場所にしたい。このままじゃ、僕は帰ってこいとは言えない」と、おっしゃっていました。でも、この日、300人ほどの子どもたちが集まったのだとか。田中社長もうれしそう。わたしもうれしい。
   
ちなみにいいやま広小路会議、会議室では〝市職員と住民〟でも食事処に行けばかつての同級生だったりして、急に呼び名や態度が変わるのも土着で生きる面白さだなあと思いながら参加させていただきました。書けないけれど小説1本書けそうなくらい、ドラマに満ち満ちていたのでした。(緒)
  
そうこうしているうちに地域のサイトを頼まれ作ったのがこちらです。
いいやま広小路公式サイト
(編集執筆|山口美緒、コーディング|西村栄里子、デザイン|竹田さやか)