歴史を重ねる人

門前の取材をしたら、門前の取材が舞い込んでくるという。
 
取材させていただいたのは、三河屋洋傘店のご主人、北澤さん。年度末に携わった門前の一連の取材で、「今の門前があるのは北澤さんなくしては語れない。そもそも、なぜ北澤さんがここまで門前の若者に門戸を開くのか!?」が話題に。そのなかで興味深かったのが、養子でいらして、なじむことの大変さをよくよくご存知だったのではという案でした。時代らしい話だなと思いつつ、年度末の取材では北澤さんにお話はうかがえなかったのですが、いつかぜひと思っていた矢先、こんなに早く叶うとは。  

なぜ北澤さんがここまで門前の…というお話ももちろん、明治創業ならではの店の歴史、北澤さんという才気あふれる方だからこその人生のお話などなど、これまた北澤さんのウイットに富んだ口調で楽しく聞かせていただきました。そちらは記事を楽しみにしていただくとして(書ききれなかったらこちらで書きます)、この取材は善光寺門前で宿を営む1166バックパッカーズの織絵さんのご紹介からつながったものでした。北澤さんのお話、カメラマンの長谷部さんのトーク術と(物理的・心理的に)ガシガシと入り込んでなお心地よいお人柄、取材中も明るい笑い声を届けてくれる小さい織絵さんの大きい安定感、取材は同席できなかったものの遠くの出版社の編集さんの心配りの数々。仕事がアップする前から、仕事の最中から、というか仕事が始まる前から、いい仕事だなあと思ってやみませんでした。

写真はすでにあがっていて、あとは私が良い原稿を書くのみ。がんばらねば。6月発行の予定の紙媒体です。またお知らせしたいと思います。(緒)    
 
このかわいすぎる写真、撮影を担当された門前の青木写真館の長谷部洋子さんによるものです。